消費者庁:10月10日は転倒予防の日 できることから転倒予防の取組を!

消費者庁は、10日10日転倒予防の日に合わせ、注意喚起情報を出しました。高齢者の転倒・転落等による死亡者数は交通事故の約4倍で、転倒は介護が必要となる主な要因にもなっております。
消費者庁では、転倒予防の日に合わせ、外出時や家の中での転倒予防のポイントをまとめたチラシを作成しました。
適度に運動をする。部屋の整理をする。危ないところが分かるようにする、見える化をするといったことに注意が必要です。
コロナ禍で自宅にいる時間が長かったことから、運動不足になりがちであったところ、急に動くと転倒の危険性が高まります。

目次

転倒事故の発生状況

転倒事故の発生場所

消費者庁・独立行政法人国民生活センターでは、医療機関ネットワーク事業を通じて、転倒事故の発生場所を整理しました。令和3年3月末までの6年間に発生した 65 歳以上の高齢者による転倒事故情報は 606 件で、そのうち約半数の 299 件が住宅で発生していました。

自宅で転倒した人は、入院通院が7割超

住宅で発生した事故 299 件のうち、通院を必要とする事故が 126 件(42%)、入院を必要とする事故が 96 件(32%)発生しています。

高齢者の転倒・転落は骨折や頭部外傷等の重大な傷害を招き、これが原因で介護が必要な状態になることも少なくありません。

死亡に至る転倒(家庭内事故)

厚生労働省「人口動態調査」(平成 26 年~令和2年)より、7年間の65歳以上の「死因:不慮の事故」のち、「転倒・転落・墜落」について見ていきます。

高齢者の「転倒・転落・墜落」による死亡者数は「交通事故」 の約4倍

令和2年人口動態調査(厚生労働省)によると、高齢者の「交通事故」による死亡者数が2,199人に対して、「転倒・転落・墜落」による死亡者数は8,851人でした。

高齢者の「転倒・転落・墜落」による死亡者数は「交通事故」による死亡者数の約4倍です。

同一平面で転倒する80歳以上

65 歳以上の家庭における「転倒・転落・墜落」による死亡者数は、毎年ほぼ横ばいで推移しています。
「スリップ,つまづき及びよろめきによる同一平面上の転倒」と「階段及びステップからの転落及びその上での転倒」を比較すると、80 歳以上のスリップ、つまずき及びよろめきによる同一平面上での転倒が顕著に多くなっています。

転倒予防のポイント

転倒の原因

転倒の主な原因として、加齢による身体機能と認知機能の低下、病気や薬の影響、運動不足による身体機能の低下などが考えられます。生活環境をチェックして、転倒の原因を減らしましょう。高齢者本人だけではなく、御家族や親戚の方、近隣、地域の方など高齢者の身近にいる方々の協力も大切です。

家の中はこんなところを工夫しましょう!

❶コードの配線は歩く動線を避ける。壁をはわせるか、部屋の奥にまとめる
❷引っ掛かりやすいカーペットやこたつ布団は使用しない。めくれやすいカーペットの縁は目立つテープを貼って固定する
❸❻床に物を置かない
❹1~2cmの段差はつまずきやすいので、スロープを付けるか、目立たせて視認性を高める
❺手すりを付ける
❼転倒の原因になる滑りやすい靴下やスリッパは使用しない
❽足元がよく見えるよう照明を明るくする
❾階段にすべり止めを付ける・視認性を高める

できることから転倒予防を

まずは身の回りのできるところから、転倒予防の取組を行うことが大切です。

□部屋の整理
(床に物を置かない/コードは壁をはわせる/床が濡れていたら拭く/手すりを付ける など)
□適度な運動
(散歩に誘う・出かける/自宅でできる体操をする など)
□危ない所を目立たせる
(段差・溝・傾斜・滑りやすい床等を明るく照らす/色を変える/しるしを貼る など)

チェックポイント「ぬ・か・づけ」

生活環境をチェックするポイントは「ぬ・か・づけ」。これは日本転倒予防学会が提唱しています。

ぬ:濡れているところは滑って転びやすい
か:階段・段差はつまづいて転びやすい
づけ:片付けていないところはつまづいてころびやすい

高齢者の転倒予防のポイントをまとめたチラシは下記よりダウンロード可能です。
チラシ「毎日が#転倒予防の日~できることから転倒予防の取り組みを行いましょう~」[PDF: 793KB]

転倒予防について、もっと詳しく知りたい方は、
政府広報オンライン「たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?」をご参照ください。

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