消費者庁:浴室での溺水、餅による窒息、掃除中の転倒・転落事故等に注意

消費者庁では、2022年12月27日に、冬の時期に起こりやすい高齢者の事故を中心に、事故防止の観点からポイントをまとめまた注意喚起情報を発出しました。 浴室での溺水事故、餅による窒息事故、掃除中・除雪中の転倒・転落事故などが増加することから、住まい方・暮らし方に注意をすることが求められています。
また、対策のポイントをまとめたチラシが発表されています。
消費者庁の文書の中から、年末年始に限らず、寒い時期に起こりやすい入浴中の事故:ヒートショックについての最新動向・注意喚起について紹介します。

目次

冬期の入浴事故:ヒートショックに注意

65 歳以上の不慮の事故は、「転倒・転落・墜落」、「窒息」、「溺死・溺水」の順に多い

厚生労働省の「人口動態調査」によると、65 歳以上の不慮の事故を死因別に比較すると「転倒・転落・墜落」、「窒息」、「溺死・溺水」の順に多く、「交通事故」による死亡者数を超えています。

「転倒・転落・墜落」の中では、同一平面上でのスリップ、つまづき、よろめきによる転倒が8割以上となっています。

「家及び居住施設の浴槽における死亡者数」は 4,750 人

高齢者の「不慮の溺死及び溺水」による死亡者数及び家や居住施設の浴槽における溺水による死亡者数は、平成 29 年以降減少傾向にあるものの依然として高い水準で推移しています。令和3年の「家及び居住施設の浴槽における死亡者数」のうち 65 歳以上の高齢者は 4,750 人で9割以上を占めています。

事故防止には、安全に配慮した住まいの環境、習慣づくりを!

これらの背景には、加齢による身体能力や認知機能の低下、寒さや暑さを感じにくい一方で血圧を正常に保ちにくくなるなどの身体の変化にあると考えられます。
また、長年の経験により無理や我慢をすることが習慣化していたり、去年できたので今年もできると思ってしまいがちです。
このような高齢者の事故防止のため、高齢者の特徴を知り、本人だけでなく周りの人も一緒に無理せず安全に配慮した住まいの環境、習慣づくりを始めましょう。

無理せず対策 高齢者の入浴事故

無理せず快適にお風呂

お風呂での溺れ事故は交通事故の2倍以上です。
東京消防庁の救急搬送データによると、高齢者の溺れる事故は、特に冬場に多くなっています。

お風呂での心停止は事故による溺水だけでなく、病気(急性心筋梗塞や脳卒中など)が原因で起こることもあります。

快適で安全なお風呂習慣を

快適で安全なお風呂習慣をはじめるためのポイントを6点整理をしています。

□ 入浴前に脱衣所や浴室を暖める
□ 温度・時間を見える化。入浴の目安、湯温は 41 度以下、湯につかる時間は 10 分まで
□ 浴槽から急に立ち上がらない
□意識がもうろうとしたら、気を失う前に湯を抜く
□入浴前後に水分補給
声かけ・見守り。入浴前にも一声かけて

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